虐待の世界は、経験をした人にしか分からない。これって危険じゃない?


 昨日のブログ記事で、ライターの今一生さんにお会いして、
『新編 日本一醜い親への手紙』(仮題)のお話をしてきたことを取り上げました。

 その記事で書いた通り、私はクラウドファンディングの手続きをしてきました。

 人に『クラウドファンディングして下さい』とお願いをしておいて、
自分はしないのはおかしな話ですからね。

 今さんとは、この本の出版に関することをたくさんお話してきましたが、
他にも色々な話題が上がりました。

 私の育ってきた環境についても聞いていただきました。

 その時、『なるほど!』と思ったことがいくつかありましたが、
今日は、そのうちのひとつのことについて記事にしたいと思います。

 私が、自分が幼少期の頃に受けていた虐待についてお話をしている時、
今さんは、こうおっしゃっていました。

 「僕は、byhさんのような経験をした人と会って話をしたことがあるから分かるけれど、
そうでない人は、こういう経験談を聞いても『それ、ホントの話?』って思う人がいるんですよね。」

 !!

 私には、思い当たる節がありました。

 摂食障害になり、虐待と向き合うことになった時、
数少ない心を開ける人に自分のされてきたことを打ち明けた時のリアクションがまさにそんな感じでした。

 「なんか、byhちゃんの話、テレビドラマみたいやね。」
と言われたのです。

 虐待を知らない世界で生きてきた人には、私の経験談はピンと来ないようなのです。

 現実に起こったことを打ち明けているのに、フィクションのように思われたのです。

 これって、こわい話です。

 例えがちょっと変かもしれませんが...。

 長寿番組の『サザエさん』には、よく家族みんなで笑いながら食事をしているシーンが出てきますよね。

 私は、親とはこのような食事はしたことがありません。

 私の家庭は、父親は遠洋漁業の漁師で、ほとんど家にいませんでしたが、
父親は『何がきっかけでブチ切れるか分からない人』だったので、
父親が帰ってきている時の食事は黙って食べるか、幼いながらに『父親にブチ切れられないように...』と気をつけながら、父親の顔色をうかがいながら言葉を選んでいました。

 父親が仕事で不在の期間は、母親は私と一緒に食事をすることはなく、
当時食が細かった私の食べる様子を監視されたり、食べる時間を決められて、時間内に食べきれないと、ペナルティで追加のおかずを皿に盛られ、箸が止まると無理やり口の中に押し込まれたこともあります。

 それでも、『サザエさん』を観て、
『うちの食卓はこうではないけど、他の家はこんな感じが普通なのだろうな』と思っていました。

 最近は、毒親をテーマにしたドラマなどがありますが、
虐待を知らない人は、虐待を受けている家庭の様子を知る機会がほぼないのです。

 だからこそ、私は虐待問題がこじれているのだと思います。

 虐待を受けた人にも『親を敬うのが当たり前』を押しつけられる傾向がある要因も、ここがポイントのような気がします。

 このブログで、私は何度も繰り返して言っていますが、
虐待問題は虐待を受けた人が経験を語らないと改善しないと考えています。

 虐待は、閉鎖的な環境で起こることが多いので、経験者が語らない限り、虐待を知らない人に虐待の世界を知ってもらうことは極めて困難だと思っています。

 だから、私は採用されるか、されないかは別として、
『新編 日本一醜い親への手紙』(仮題)に応募しました。

 でも、それは、あくまでも私だけが経験をした虐待の世界であり、
虐待の全てではありません。

 現在虐待を受けている方、過去に虐待を受けてつらい気持ちを抱えている方の中には、
それぞれの方が経験をしたことを言葉で表現することもつらいと感じる方もいらっしゃるとも思います。
 
 でも、もし、この記事を読まれた方で『言葉にしてみようかな?』と思って下さった方は、
6月末まで『親への手紙』の公募が行われていますので、あなただけが経験をされた世界を表現してみませんか?
 もちろん、押しつけではないですが、応募方法をご紹介させていただきます。
  
http://letters-to-parents.blogspot.jp/p/blog-page_15.html
 ⬆
 こちらをクリックしていただくと、『親への手紙』の応募方法が分かります。


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No title

byhfsさん

おはようございます!

家庭内の子供に対しての虐待って
ニュースになる時は、結構な割合で、お子さんが亡くなってる
事が多いくて・・・

毎回思います。
なんて酷い親なんだって。。。

私自身、虐待を受けたことがないのですが
それでも、虐待のニュースを観ると・・・
加害者の親を許せない気持ちになります。

話がソレタカモ知れませんが、思ったことを書かせて
頂きました!

吉良 直樹さんへ。

 吉良さん、こんにちは。byhです。
コメント、ありがとうございます。

 そうなんですよ。虐待のニュースの大半は、被害者の子どもが命を落としてから報道されます。

 私のように、命は助かったけど、虐待のダメージを受けている人は、想像もつかないくらい、たくさんいらっしゃると思います。

 私は、記事でも書きましたが、虐待問題が改善しない原因は、まず経験者が声を上げなかったことにあると思っています。

 ただ、この辺りについては、非常に難しい問題で、私のように『経験者が語る必要がある』と思える人は、まだ少ないと思います。

 世間からの『親を敬うのが当たり前』という風潮の中で、こういう声を上げることにためらいの気持ちがある方や、経験されたことのショックが大きすぎて声にできないケースも多々あると思います。

 そして、重要なのが、吉良さんのように、虐待を受けたことのない方が、虐待問題に関心を持っていただくことだと考えています。

 私のブログは内容がこんな感じなので、コメントを頂く機会は少ないのですが、頂くコメントは、虐待を経験された方からの場合が圧倒的に多いです。

 そんな状況の中での吉良さんからのコメントは、とても嬉しく思いました。
 本当にありがとうございます。

 私はまだ、このブログのタイトルにした『虐待後遺症に負けない!』は実現できてなくて、今ももがいています。

 いくつかの精神疾患を抱えていて、時にはブログ内容も荒れることがありますが、よろしければ、またお時間に余裕がある時に読んでいただけると嬉しいです。

 よろしくお願いします。
 
 

No title

byhfsさん
こんにちは!

確かに、親から虐待を受けてニュースになるのが
亡くなってしまった方が多いだけで

命は助かっていて虐待を受けていた方も多数いらっしゃるんですよね・・・・

虐待被害経験者の方が、声を上げないのは
やはり「相手が自分の親」、「世間の風潮(親は敬うもの)」というのがデカイのかもしれないですね。

そもそも、声を上げる手段、場所が無い(知らない)
のかもしれませんね。

人間なので、自身の気分でブログの内容が
左右される事もあると思います。

多少荒れても問題と思います!

ちょくちょく、ブログ訪問しますね
( 'o')b

吉良 直樹さんへ。

 吉良さん、こんにちは。byhです。
コメント、ありがとうございます。

 虐待のニュースについて、更にツッコミを入れると、ニュースで取り上げられるものは、前述のように、命を落としたケースが圧倒的に多いので、相当なレベルの身体的虐待にスポットが当たる傾向があります。

 しかし、虐待は身体的虐待だけでなく、心理的虐待、性的虐待、ネグレクト、教育虐待、医療虐待、文化的虐待など、さまざまです。

 そして、虐待を受けた人は、上記の虐待を複数受けている可能性大です。

 後は、虐待は程度の問題ではないということも大きいですね。

 私の虐待経験は、結構なインパクトのあるものが多かったので、コメントで「byhさんが受けた虐待と比べたら私がされたことは大したことではないかもしれませんが...」と言われる方がいらっしゃるのですが、どんな程度の虐待でも、起こってしまうと受けた人は心に大きな痛みを抱えることになります。

 それから、虐待親によっては、四六時中虐待をしているとは限らず、時には子どもをかわいがったりするので、被害者の方の中には『親にひどいことをされたけど、愛されもした。親を嫌いになれない』というケースもあります。

 だから、虐待をゼロにする必要があると感じます。

 虐待を受けた人の声を掲載しているサイトはあるにはあるのですが、私の印象では、ただ上がってきた声を流しているだけで、虐待問題を解決する姿勢は感じられないサイトが多いですね。

 思いを表出できる機会を作っていることは良いと思いますが、私個人は物足りなさを感じたので、今は使っていません。

 現在進行形で虐待を受けている方は未成年で親に養ってもらっているので、つらい気持ちを誰かに話すことで、更に虐待がヒートアップするという危険性もあったりと、本当に虐待問題は難しいです。

 すみません、虐待の話になると、つい止まらなくなります。

 私に必要なのは、虐待問題を冷静に見る目でもあると感じる日々です。

 

No title

byhさん

おはようございます!

確かに
表立って分かりやすい身体的虐待はニュースになる
気がしますけど

心理的虐待、性的虐待、ネグレクト、教育虐待
医療虐待、文化的虐待って

複数受けていても
最終的に、亡くなってしまわないと、表に出ないかもしれないですよね。

確かに、虐待の程度ではなくて、受けたか、受けてないかですよね。。。

そうですね・・・
まるで、関係が変わりますけど、恋人同士のDVに似たものがありますね。

四六時中、虐待してるわけじゃあない、たまに優しさをみせる。
だから、嫌いになれない。

似てる・・。

そうですね。。。
被害の声をアゲルだけじゃあ・・解決にならないですよね。

行動を起こさないと。

思うんですが、未成年の方が虐待受けてる場合って
本当に逃げ場がないし、自立して生活していけない(収入がない)
だったりで、本当に問題ですよね。

親子の間に割って
干渉していける力が必要なのかなーー
って思います。

第三者の力!


吉良 直樹さんへ。

 吉良さん、こんにちは。byhです。
コメント、ありがとうございます。

 虐待に関する報道は、氷山の一角にしか過ぎないですね。
『虐待死』⬅わたしは、この言葉が嫌いで、『虐待による殺人』とブログでは言っていますが、国の統計で発表される『虐待死』の数は、実数ではないと思っています。
 かなりの危険度の高い身体的虐待、ネグレクトによる餓死しか表には出てきませんが、虐待を苦に自殺をされた方は統計では『虐待死』にはカウントされず、『自殺者数』としてカウントされていると思います。

 虐待とDVは、構造が似ているところがありますね。
DVを受けている方は、大人が多いと思いますが、SOSを出したくても出せないという問題がありますね。

 児童虐待については、更に深刻で、子どもがまずSOSの出し方を知らないということが大きいと思います。

 最近の道徳の教科書には『家族愛』について載せるみたいですが、そんなことより、『こういうことは虐待と言っていけないことなんだよ。こういうことをされて、つらい時は、ここに相談するんだよ』ということを取り上げたらいいのにと思ってしまいます。

 吉良さんが、おっしゃるように、第三者が関心を持ち、社会全体で子どもを守る仕組みが必要だと私は考えています。

No title

byhfsさん
こんばんは!

虐待死・・って確かに
なんか、ただの死因?っていう感じが
前面に出てますね。

「虐待によって亡くなってしまった」のですから
「虐待による殺人」に間違いないですよね。

うーん
虐待を苦に自殺された方ですか・・悲しいですね。
自殺には間違いないですけれども
虐待を防ぐ仕組みがあれば、助かってたかもしれないのに・・

確かに、子供は親の次に
学校が一番接点があると
思うので。

学校が助けてあげれないのかなぁ・・・って思います。


しかし、親が、子供を学校に行かせてない場合とか
あるんですかね・・・そういう場合は

誰が助けてあげるんですかね・・・

ホント、第三者の機関が、家庭に介入するべきだと思います。

吉良 直樹さんへ。

 吉良さん、こんばんは。byhです。
コメント、ありがとうございます。

 『虐待死』って、私は『事故死』みたいなイメージに聞こえるんですよね。

 だから、私は『虐待による殺人』と表現しますね。

 あとは、私は自分のことを『虐待被害者』と言っていますが、これはほとんど表には出てこない『虐待加害者がいる』というこのをアピールするために使っています。

 『虐待サバイバー』という言葉もあるのですが、この言葉は虐待被害者が頑張って生きているイメージはありますが、加害者の存在が見えにくいので、あまり使いません。

 私の場合は、学校で、教師とクラスメートの両方からのイジメに遭いました。

 なので、居場所はどこにもなかったです。

 人間不信になりました。
今もまだあるにはありますが、少しずつ緩くなってきたように思います。

 第三者の介入については、私は国や公的機関には無理だと思っています。
 
 やるなら、民間人でしょうね。
私は、そのひとりになりたいと思っています。
プロフィール

byhfs

Author:byhfs
はじめまして。byhfs ( byh )と申します。
2015年の夏に、摂食障害と診断され、仕事を休職しています。
摂食障害の原因は、過去の母親からの虐待と過干渉でした。
摂食障害だけでなく、うつ、対人関係の悩みや、引きこもり、フラッシュバックなどの虐待後遺症を抱えています。多重人格にもなってしまいました。
そんな虐待後遺症を克服するために、日々もがいていることをブログに書いています。
よろしくお願いします。

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