ふと思い出した出来事。


 今日は、私の住む地域は晴れていますが風が冷たいです。

 こんな日に、思い出す出来事があります。

 虐待とは全然関係ない話ですが...。

 私は、元気だった頃、呼吸器内科、血液内科、感染症患者さんが入院する病棟で仕事をしていました。

 感染症患者さんの中には、HIV感染症の患者さんもいました。

 この病気は、とても偏見の強い病気です。

 医療従事者でさえ、偏見を持っている人が多いです。

 HIVの患者さんが入院してくるという情報が入ってくると、
その患者さんの担当看護師になることを拒否する看護師もいました。

 そんなこんなで、私は結構な人数のHIV感染症患者さんの担当看護師となる機会が多かったです。

 感染経路は、患者さんによってさまざまです。

 男性同士の性交渉により感染された方、男性同士で性交渉をする人のパートナーの方、海外でハメを外して感染された方、いわゆる薬害エイズの被害者の方などなど...。

 HIV感染症患者さんは、飲んでいる治療薬の血中濃度を調べたり、薬の効果判定のために、頻回に採血をします。

 その採血も、多くの看護師がしたがらないのが現状です。

 HIVの感染経路は血液もそのひとつではありますが、手袋をしていれば感染することはありません。

 採血時に手袋をはめるのは、HIV感染症患者さんだけでなく全ての患者さんにしていることです。

 万が一、針刺し事故を起こしたとして、感染のリスクが高いのは、HIVよりもB型肝炎なのですが、看護師なら知っているはずの知識なのに、B型肝炎患者の採血は嫌がらないのに、HIV感染症患者さんの採血を露骨に嫌がる看護師が多いのは、とても悲しいことで、恥ずかしいことだと私は思っています。

 医療従事者でさえ、こんな偏見の塊です。

 HIV感染症になった患者さんは、日々の生活でもこのような偏見と向き合っています。

 数年前の冬の日...。

 ちょうど、今日みたいに晴れてるけど冷たい風が吹いている日のことでした。

 勤務先の病棟に1本の電話がありました。

 私が担当していた、薬害エイズ被害者のHIV感染症患者さんが、パチンコ店で転倒して頭を打ち、出血したそうです。

 この方は、勇気を出して、自分がHIV感染症患者であることを周りの人に言ったそうです。

 この方は、血液がサラサラになる薬を飲んでいたので、ちょっとした出血も命取りとなります。

 しかも、この時の出血部位は頭部。

 結局、救急車要請が遅くなり、私の勤務先の病院に到着した時には、
この方は亡くなられていました。

 悔しかったです。

 応急処置が早ければ、この患者さんは助かっていたのではないか?といまだに思います。

 そして、この患者さんの勇気と気配りのすごさ。

 自分の手当てが遅れることを承知の上で、他の人に感染しないように気を配って、
自分がHIV感染症であることを周りの人に告げた行為はすごいことだと思います。

 偏見とは、本当に恐ろしいものです。

 偏見のない世の中にしていきたいですね。



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プロフィール

byhfs

Author:byhfs
はじめまして。byhfs ( byh )と申します。
2015年の夏に、摂食障害と診断され、仕事を休職しています。
摂食障害の原因は、過去の母親からの虐待と過干渉でした。
摂食障害だけでなく、うつ、対人関係の悩みや、引きこもり、フラッシュバックなどの虐待後遺症を抱えています。多重人格にもなってしまいました。
そんな虐待後遺症を克服するために、日々もがいていることをブログに書いています。
よろしくお願いします。

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